目 次

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中国経済・産業の回顧と展望

《2001/2002》

は し が き
第T部 中国経済の回顧と展望
  第1章  マクロ経済 PDF
  第2章  金融・財政 PDF
  第3章 日本貿易振興会   PDF
  第4章 日中投資促進機構 PDF
     
第U部 個別産業の動向
  第1章 エネルギー
     1. エネルギー全般  PDF
     2. 石炭 PDF
     3. 石油 PDF
     4. 電力 PDF
     5. 天然ガス PDF
     6. 新エネルギー  PDF
  第2章 化学
     1. 化学工業 PDF
     2. 医薬品 PDF
     3. 化粧品 PDF
  第3章 窯業
     1. セメント PDF
  第4章 運輸機械
     1. 自動車 PDF
     2. オートバイ PDF
  第5章 家電・電子
     1. 家電 PDF
     2. コンピュータ PDF
     3. 半導体 PDF
     4. 研究開発 PDF
  第6章 金属
     1. 鉄鋼 PDF
  第7章 運輸
     1. 海運 PDF
     2. 国際航空貨物代理 PDF
     3. 空運 PDF
     4. 陸運 PDF
  第8章 流通
     1. 流通 PDF
  第9章 観光・レジャー
     1. 旅行 PDF
     2. ホテル PDF
     3. アミューズメント PDF
     4. ゴルフ場 PDF
  第10章 建設・住宅
     1. 建設 PDF
     2. 建設資材 PDF
     3. 不動産 PDF
  第11章 通信
     1. 電気通信 PDF
     2. 携帯電話 PDF
  第12章 金融
     1. 銀行・信託投資公司 PDF
     2. 生命保険 PDF
     3. 損害保険 PDF
     4. 証券会社 PDF
     5 .クレジットカード PDF
  第13章 その他のサービス
     1. 会計事務所 PDF
     2. 弁護士事務所 PDF
     
第V部 2001年の経済トピックス
  第1章 WTO加盟 PDF
  第2章 日中間の貿易摩擦問題 PDF
  第3章 知的財産権 PDF
  第4章 オリンピック開催決定 PDF
     
第W部 経済協力の現状と展望
  第1章 有償経済協力 PDF
  第2章 無償経済協力 PDF
     
     

第13章 その他サービス

1.会計事務所

   WTO加盟後の中国会計の発展
(1)中国における現行の会計処理規範体系
   経済改革開放後、中国財政部は経済体制改革と対外開放政策の進展に伴い一連の会計改革を行ってきた。1992年に「外国投資企業会計制度」が実施されたが、93年には、「企業会計準則」の基本準則ならびに「業種別会計制度」が実施された。これにより、中国の会計処理モデルの抜本的な転換が実現し、社会主義市場経済のニーズにかなった会計処理の規範体系の基礎ができあがった。
   この会計改革により、会計処理の規範体系が抜本的に転換されたものの、改革後の会計制度にはまだ計画経済のなごりがあり、特に資本市場への対応がまだ不十分であった。
   このため、2度目の会計改革が1999年から2001年にかけてなされ、現行の会計処理規範体系が確立した。99年に「中華人民共和国会計法」(以下「会計法」)が改訂され、2000年6月には、国務院から「企業財務会計報告条例」、財政部から2000年12月に「企業会計制度」、2001年11月に「金融企業会計制度」がそれぞれ公表された。また「企業会計準則」の具体会計準則も相次いで発表され、現在「債務再構築」、「非貨幣性資産による取引」、「中間財務諸表」、「固定資産」等16の具体会計準則が制定されている。
   この改革は、1992年の会計処理の規範体系の転換を起点としたものであり、基本レベルにおいて、国際会計慣行との調和を成し遂げたといえよう。
   「企業会計制度」は、2001年から株式会社に適用されたが、外国投資企業には2002年から「外国投資企業会計制度」が廃止され、この「企業会計制度」が適用されることとなった。しかし国有企業にはまだ「業種別会計制度」が適用されている。

(2)中国の企業会計制度に対する考え方
   中国の企業会計制度は、国の財政部門が作成した会計処理に関する業務規範であり、会計処理制度について定めた法規のことを指している。中国の会計制度は「会計法」の規定により、国務院の財政部門が制定する。
   企業は、企業会計制度の規定を厳格に実施し、その規定に基づいて会計処理を行うことが求められている。つまり会計制度は政府の行政法規の一構成部分であり、企業の会計処理に対して強い拘束力を発揮するものである。
   中国の会計制度体系は、「企業会計制度」、「金融企業会計制度」、「小規模企業会計制度」の3つから構成されている。
   「企業会計制度」は主に、総則、資産、負債、所有者権益、収益、原価、費用、利益、利益分配、非貨幣性資産による取引、外貨業務、会計修正、偶発事象、関連当事者間の関係及び取引、財務会計報告などの内容を含んでいる。
   またこの制度は、会計勘定科目と財務諸表の両方についても具体的に規定している。会計勘定科目では、企業が会計処理を行うときに使用する会計勘定科目と関連帳簿処理について規定し、財務諸表では、作成の際の様式と方法について規定している。
   企業の特殊な経済活動、あるいは、臨時的に発生した問題に関する会計処理については、会計制度の補充規定を設けており、会計制度の一部分となっている。補充規定には、「企業所得税会計処理暫定規定」、「連結財務諸表暫定規定」などがある。

(3)会計制度の改革と発展の方向性
   財政部は今後も社会主義市場経済体制の確立を目指し、経済発展の需要に適時に対応するため、今後3年の目標として、会計準則と会計制度の体系を整えていく計画である。
   現在の「企業会計制度」と具体会計準則についても、経済発展の需要に合わせて、適宜に改訂を行いこれらの整合性を図っていく予定であり、現在いくつかの具体会計準則の公表が予定されている。
   その方向性としては国際レベルの経済技術交流が急増するなか、国際経済のグローバル化が益々注目されており、国際化を強く意識したものとなっている。
   中国でも、WTO加盟後は、世界経済の流れに組していくことになり、会計の国際化は、もはや避けられない現実となっている。
   このため、国際会計慣行を参考にしながら、会計準則と国際会計慣行の調和に力を入れることが、中国の会計が目指す方向となっている。
   97年には、中国は国際会計士連盟と国際会計基準委員会に加盟し、国際会計組織の重要な一員となった。国際会計基準の発展動向を把握、研究しながら会計基準の国際化を図っていく予定である。
   しかし、中国の会計準則を含む会計処理規範体系は、国家法規の中に組み込まれているため、会計準則の作成は、他の法規との調整にも十分配慮しながら行われている。

(4)会計制度の監督管理
   中国では国際慣行に基づいた「企業会計制度」が公表されたが、それが実務上も遵守されているかどうかが重要である。会計基準と会計制度の実施というのは、会計担当者の育成と、企業会計に対する監督管理にまで及ぶ大変重要なものだと考えられている。
   「会計法」では、中国財政部門が全国の会計業務を管理し、監督管理分野を含んだ各項目においても責任を負うものと定めている。
   これまで財政部では、具体会計準則と「企業会計制度」を公表してから、必要に応じて会計担当者の研修を実行してきた。会計担当者に対する継続的な教育制度も確立されており、会計準則や会計制度を教育の重要な部分として定め、毎年一定期間の研修を受けさせている。
   同時に、会計準則と会計制度の実施と監督管理にも力をいれており、全面的、かつ正確な実施を目指している。さらに、「会計法」の実施状況について調査を行い、企業が会計準則と会計制度を取り入れる際に、どのような問題が生じているかを徹底的に検証し、その都度、迅速に訂正を行うなどの対処をしている。
   また、会計準則と会計制度に対する違反行為についても、財政部に会計監督管理室を設け調査をおこなっている。
  現在、中国では、「中華人民共和国公認会計士法」の改訂をすすめているが、公認会計士による監査制度を確固なものにし、公認会計士の監査範囲を、順次拡大していく方向である。
   企業会計準則と会計制度の実施状況については、公認会計士が監督し、この2つが、正確に機能しているかを調査した上で、全面的な実施を徹底していくこととなろう。
   また、関連部門との協力、ならびに各領域からの指示により、会計の監督・管理業務がさらに強化されていくと考えられる。

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