第15章 その他サービス

1.会計事務所
(1)中国における公認会計士協会

 中国では日本の公認会計士に該当する資格として“注冊会計師(士ではなく師)”がありその人数は12万人を超える。この注冊会計師を指導監督しているのが中国注冊会計師協会である。以下その概要について説明する。

 中国注冊会計師協会は1988年に設立されその目的はサービス提供、監督、管理およびコーディネーションにある。その後国務院の指導に基づき中国注冊会計師協会は1995年に中国監査人協会と合併している。

 2003年12月現在124,000人の会員がおりそのうち58,000人が会計士業務に従事する会員であり、残りの66,000は会計士業務に従事しない会員である。また、6,700の法人会員がいる。人口および面積に大きな開きがあるため単純比較は意味の無いことでは有るがざっと日本の公認会計士の8倍の会員数を有している。

 また、中央のみならず地方にも協会があり、北京、上海、天津、重慶等の大都市はもとより黒龍江省、内蒙古、貴州、雲南等大都市以外の協会もインターネット上ホームページを持っており会員のためにサービス提供、監督、管理およびコーディネーションを行っている。

 世界に対しても目を向けているようであり17の国と地域における20以上の職業会計人の団体と友好関係にあり、既にアジア太平洋会計士連盟会員である。さらには、近く国際会計士連盟のメンバーとなる予定である。

(2)中国における公認会計士試験の概況

 中国における公認会計士試験の概況はつぎのとおりであり日本における公認会計士試験とは内容が異なる。この公認会計士試験の運営にあたるのは上述した中国注冊会計師協会である。

 一定の基準を満たす必要があるが中国公民のみならず香港・マカオ・台湾および外国籍の人も試験参加することが可能である。

 ①実施頻度およびその時期

  年に一度の試験であり毎年秋頃に実施され次回は2004年9月17日より19日に行われる予定である。

 ②試験科目

  会計、監査、財務原価管理、経済法、税法

 ③合格の基準等

  各科目別の合格となっており100点満点のうち60点以上が合格ラインである。また、合格科目の合格後4年間の持ち越しが 認められており期限内に5科目全部に合格すれば公認会計士協会への入会申請が可能である。 

(3)国際的会計士事務所の中国における展開

 上述の中国注冊会計師協会のホームページの情報では中国における100大会計事務所の各年度の収入総額、所属公認会計士数等が公開されている。そのうち上位4社はいわゆる4大国際的会計事務所(Ernst & Young, Deloitte Touche Tohmatsu, KPMG, Pricewaterhouse Coopers:ABCD順)の提携先((提携の仕方は様々であり詳細については説明を省略)が占めている。(尚、本統計結果の妥当性については読者の方で確認されるべき事項であるとの前提で御紹介している点にご注意。)

 WTOへの加入により、今後中国での更なる投資等の自由化が進み、今まで規制されていた業種の外国企業も中国への投資を行うことが可能となるが、その際に中国における税務会計等に精通し幅広いサービスラインと各業界各地方における経験を有する国際的会計事務所へのニーズは一段と高まるものと見られている。

 また、各法人とも中国に対する日系企業の進出増加に合わせるように中国における日本人駐在員の人数を近年増やしている。例えば、KPMGは北京事務所、上海事務所、広州事務所に計7名の日本人公認会計士を擁しており今後近い将来さらに4名増員を予定している。Deloitte Touche Tohmatsuは北京事務所、天津事務所、大連事務所、上海事務所、広州事務所に現在計7名の日本人スタッフを擁している。

 なお、各4大会計事務所は日本および中国の4大会計事務所と提携しており(提携の仕方は様々であり詳細については説明を省略)、次頁の表がその対比表である。

国際的会計士事務所名

中国現地名称

日本における提携先

Deloitte Touche Tohmatsu

徳勤華永会計師事務所

監査法人トーマツ

Ernst & Young

安永華明会計師事務所
安永大華会計師事務所

新日本監査法人

KPMG

畢馬威華振会計師事務所

あずさ監査法人

Pricewaterhouse Coopers

普華永道

中央青山監査法人

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