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2.コンピュータ (1)はじめに
CCID調査によると中国PC市場は2003年度台数ベースで2002年度より17.4%、金額ベース9.9%の伸びを示した。取り分けノートブックPCは2003年度台数ベースで42.4%、金額ベース26.5%と前年度に比べ高い成長率を示した。2003年度は中国PC市場におけるノートブックPC比率は約2%上昇し、9.7%を占めるまでに至った。
ついては、本編では、この成長著しいノートブックPCを中心に述べていくことにする。
<中国PC市場規模推移>
表-1 2003年及び2002年中国PC市場規模比較
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2002年 |
2003年 |
成長率 |
製品 |
台数(万) |
金額(億元) |
台数(万) |
金額(億元) |
台数(%) |
金額(%) |
デスクトップPC |
990.7 |
642 |
1141.1 |
684.3 |
15.2 |
6.6 |
ノートブックPC |
88.5 |
136.9 |
126 |
173.2 |
42.4 |
26.5 |
サーバー |
23.5 |
60.3 |
27.7 |
64.5 |
17.9 |
7.1 |
|
1102.7 |
839.2 |
1294.8 |
922 |
17.4 |
9.9 |
(出典:CCID 2004年 2月)
(2)PC市場の高成長の要因
PC市場の高成長には以下のような要因が考えられる。
①国家の援助
もともと中国は欧米日等先進諸国に比べてデスクトップ比率が高かったが、2003年は“十五”計画の3年目に当たり、信息産業部の情報化推進政策の追い風も受け、学校教育分野などではIT予算を使ってノートブックPC購買が増長した。2003年度教育業界全体でのIT応用市場投資額は200億元を超過し、その74%をハードウェア方面が占める(2004年2月CCID調査)。2004年3月第十回全人代でも情報化方針が引き継がれ、2004年―2006年は農村、西部地区の教育情報化を更に加速するとしている。
②安定した経済成長
2003年度GDPは9.1%の成長を遂げ、アジアでは極めて高く安定した経済成長に支えられ企業による旺盛なIT投資が続いた。“小康社会”実現に向けて国家目標に支えられた国民の過分所得の増大、個人消費生活への関心が増大した。2003年度一人当たりGDPはUS$1,000を初めて突破し新たな成長段階に突入したと言える。
③SARSによるモバイル化促進
更に忘れてならない異例の事態としてSARSの勃発も市場環境に少なからざる影響を与えている。周知の如く2003年3月からSARS感染被害が顕在化し、中国政府が正式に大幅な感染拡大を認めたのが4月、日本国外務省からは避難勧告も出され、ご苦労をされた北京駐在員・留学生の方々も多かったことであろう。中国でもSARS感染を避けて自宅からインターネットを使用し業務処置を取る病院、政府、企業も増えノートブックPCの購買は04年Q2期以降も増えたとされる。またネット販売も増加したと報じられている。(出典:中国日報 2004年2月18日など)
④その他要因
いずれにせよSARSのあるなしにかかわらず、中国はIT化、とりわけモバイル化の道を突き進んでいる。インターネット人口は日本のそれを既に超え、米国に次ぐ世界第2位の位置に2003年度中につけている他、旺盛なIT・デジタル関連機器消費、更に後述する技術革新と製品価格低下に伴う普及拡大があり、今後ともPC市場は発展が期待される。インテルのアジア太平洋地域オペレーション統括本部も「中国PC市場の成長速度から予測して、2010年には米国を超えて世界最大のPC消費市場になる」との見解を示している。(『新浪科技』(2003/10/15報道)
以下に2004年~2008年度までのノートブックPC市場成長予測を示す。
表-2 2004~2008年ノートブックPC市場成長予測
年度 |
台数 |
金額 |
2004 |
42.9% |
28.4% |
2005 |
44.4% |
35.6% |
2006 |
30.8% |
25.1% |
2007 |
27.9% |
21.0% |
2008 |
21.8% |
18.4% |
(出典:CCID 2004年 2月)
(3)ノートブックPC市場概況
内外合わせて60社と言われているメーカーがノートブックPC市場に参入した結果、市場は細分化し、ビジネス市場、コンシューマー市場が形成されつつある。ビジネスユースは依然として最大メインストリームであるがやや成熟しつつあり、コンシューマー市場は無線機能の充実、Wide Screen、fashionableなデザインや娯楽性を重視したものが多く出現し市場が大きく成長した。
(4)ノートブックPCシェア動向
IDC調査によると2003年度台数シェアトップ3は連想、IBM、東芝となっており、他にトップ10圏内に日系メーカーではSonyが8位につけている。
(5)ノートブックPC製品動向
ほんの2年前まで3spindleとも言われるAll in oneタイプが主流であったが(2001年度61.8%)、2spindleタイプやHDDしかない軽量スリムモデルにシフトしていることがわかる(表-3)。大きくBulkyなモデルより軽いモデルへの志向が表れている。一方必ずしも小さければよいというわけでなく、実用性を重視して14"へのシフトが続いている(表-4)。日米市場では15"が主流になりつつあるのに対し対象的である。
(表-3)中国ノートブックPCカテゴリー別販売量比較
Product category |
2001 |
2002 |
2003 |
Fully built-in |
61.8% |
52.8% |
20.4% |
CD drive and floppy disk drive exchangeable |
25.7% |
33.6% |
56.3% |
Super light & thin |
12.5% |
13.6% |
23.3% |
(出典:CCID 2004年2月)
(表-4)中国ノートブックPCスクリーンサイズ調査
Monitor screen size |
2001 |
2002 |
2003 |
12" |
15.1% |
13.5% |
9.3% |
13" |
35.4% |
18.6% |
5.4% |
14" |
38.2% |
50.8% |
66.4% |
15" |
8.4% |
14.6% |
15.8% |
Others |
2.9% |
2.5% |
3.1% |
(出典:CCID2004年2月)
(6)中国ユーザー調査結果
最後にメーカー、第3者機関による分析でなく、PC onlineが2003年12月から2004年1月まで約30万人(有効票26.2万)の一般の消費者を対象調査した結果をご紹介しよう。消費者の生の声という意味で興味深い。
①ノートブックPCの主な使用用途

事務用がやはり中心(約44%)となっているが、一般消費者を対象としているので学習用が約33%と多いことが注目される。
②購買予算

7000~10,000元が約64%と圧倒的。しかしながらあくまでも消費者側の購買予算であって、実売調査では12,000~15,000元だけのセグメント全体市場の約3割を占め、10,000元以下は全体の17.3%しかないという別の調査報告もある。
③選択するモデルのタイプ

ファッショナブルで薄く軽いタイプが約7割と最も多い。
④購入にあたり先ず考慮する点

重量、スペックとほぼ同等にサービスを重視する姿勢が伺われる。(以上出典:PC online 2004年1月)
(7)結語
以上述べてきたように中国PC市場は旺盛な需要、技術革新、部品メーカーによるコスト改善、新規ブランド参入による価格の普及化等に支えられより更に裾野を広げ、ますます勢いを増していくと予測される。当然競争は厳しさを増すものの、世界でも稀に見るPC急成長大国においてユーザーニーズに合った商品を開発投入し、中国の発展につくしていくことが今後とも業界の使命と言えよう。
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